ご挨拶

 この国の災害の歴史を振り返ると、今の日本は、地勢学的且自然環境の点から極めて厳しい立地条件の下にあることがわかる。
 近年においても、阪神・淡路大震災、3.11東北地方太平洋沖地震、異常気象による風水害、また首都直下型地震や南海トラフなど、過去明らかにされてこなかった、予測可能な大災害や国内外の予期せぬテロや犯罪等、国民・国家・社会は生存の危機とも言える状況に直面している。
 こうした現実をふまえて、その起こり得る危機に対して、手をこまねいて待っている訳にはいかない。可能な限りの知見や技術、システム、社会制度、人材を駆使して、万が一の時に対して防備と制度設計、システム構築と国民に対する教育、現実性の告知を早急に措置しなければならない。特に「首都機能」は「国家の機能」と同義語であり、これをバックアップすることは、緊近の国家的課題である。
 「群馬」という地が①日本の真中に位置し②地震に対する岩盤の強固さは日本一であり③原発がなく(水力発電供給能力は全国平均の約6.5倍)④海がないから津波は100%来ない。更に首都圏から1時間の位置にあり、新幹線、高速道をはじめとする鉄路、陸路とも整備され、病院、医療機関は日本有数の充実度を有し、食糧や水の供給力も優位にある。更に高崎駅前には広大な競馬場跡地がある等々を鑑みると群馬の首都機能(国家機能)バックアップとしてのポテンシャルは極めて高いものがあり、その為の役割を担うべきと考える。
 そこで「NPO首都機能バックアップ推進協議会」では、各界の有識者、技術者、大学など産・官・学・公民等社会を構成する専門家達で初期の目的を達成する為の研究を提言、システム開発、社会制度の構築を目指して活動を開始・維持している。
 本協議会の主旨をご理解頂き、活動を共にするネットワーク作りと協力・協賛する国民、各界からの賛同を求めている。
理事長 五味典雄